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「ペーパー・スクリーン版画は日本で生れ、日本で育った現代版画です。ペーパー・スクリーン版画の版式は孔版に属するもので、<捺染>、<紅型>等日本の古い絵画の技法に<謄写版>の技法、それに作者が発見、工夫して得た<特殊な技法>を混えて表現されたものです。<面>はインクを透す紙と透さない紙を使って版をつくり、<線>は主に謄写版を使って版をつくります。刷りは、油絵具など油性のインクを使って刷り重ねます。独特のマチエールと、色と色が重なることによって生まれる深い色彩が特徴です。 私はこの技法を使って創始来40数年の制作を続けています。モチーフとしては鳥、樹、蝶、十二支、古代、星座などがあり、音楽的ともいえるリズミカルな展開で、<新鮮>な心を大切に、美しい<いのち>の世界を謳いあげています。」(作家コメント「わたしのかたち」『版画年鑑2000』阿部出版より)
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